【岐阜県】ドローンを使った災害調査

平成30年7月豪雨の爪痕は岐阜にも

2018年(平成30年)6月28日から7月8日にかけて、西日本を中心に北海道や中部地方など全国的に広い範囲で記録された台風7号および梅雨前線等の影響による集中豪雨は、この岐阜県にも被害をもたらしました。

特に、岐阜県の中部に位置する関市では床上浸水等が発生し人的被害も確認されています。報道は少なかったのですが、郡上市においてもインフラ関係を中心に被害が確認されました。

今回は、通常の道路パトロールや河川パトロールでは確認や把握が難しい箇所をドローンを活用し、調査しました。

ドローン空撮を使うことで見える被害状況

 今回の調査対象は「スノーシェッド」と呼ばれ、雪国の急峻な道路を雪崩から保全する重要な道路施設です。トンネルと似ていますが、設置目的が異なっており、通常は谷側(川側)に神殿のように柱が並べられ、明かりを確保する仕組みになっています。

 通常、道路パトロールは車上からの目視確認が基本となるので、このような崖下の状況は確認がほぼ不可能です。また、河川パトロールも堤防道路や管理道路がある区域が中心になりますので、今回のような環境は見つけることが困難です。技術が進歩してセンサー等の設置も増えていますが、全ての道路施設に設置することもまだ、先のことになりそうです。今できるのであれば、衛星からの写真で降雨の前後を重ね合わせて被害が出ている(今回のように茶色くなることが多い)場所を、ディプラーニング技術を活用し(AIの基礎的技術です)、画像解析ができると発見も早くなるでしょうね。課題は衛星写真がかなり高額になるので、国産の準天頂衛星が順調に運用されることでコストが下がることを期待したいです。

 もしお近くでこのような場所があれば、役場や警察を通じて報告されると道路管理者へ情報提供され対策工事へと進みます。

 本題ですが、道路の崖下は人が調査に行くにも、アプローチが難しく、全容を掴むために時間がかかりますので、ドローンを使うことで簡単に概況の把握ができます。写真から概ねの規模感も掴めます。今回はスノーシェッドの基礎が少し出ていることも確認できます。詳細調査時には被害の定量(延長、高さ、地質等)を調べるので、人の手による調査が必要です。調査ステージにより使い分けて行くことが重要です。

ドローン空撮ならご相談ください

空撮サービス”そらパチ!”では名古屋、愛知、岐阜、三重を中心に空撮していますが、このような調査対応も可能です。通常の空撮と異なり「記録」として残す撮影はアングルや方向が特殊なことも理解していますので、お気軽にご相談ください。