これまで農家さんが経験とノウハウの蓄積で行ってきた作物の生育判断がドローンでできそうな時代がやってきました。人が見ている色(可視光線)ではない波長を記録できるカメラで観測する方法です。
ドローンが拓く精密農業
精密農業という言葉は比較的、最近の言葉です。これまで経験者の頭脳にあった判断を数値化することで、効率化を図るものです。そのための情報をドローンが集めます。といっても、これらに関してはノウハウを蓄積するフェーズなので、今回も中津川地域における水稲をセンシングしたらどんなでタータが採取できて、これまでの経験値とどんな相関があるのかを知ることが目的です。
トラブル発生!1回で1ha?
飛行プランも立て、いざ調査!とプランをアップロードすると、なんと「エラー」!メッセージからするとパラメータに問題があるようですが、どのパラメータも上限値の中で設定しており、原因が思いつきません。調査範囲を1ha程度まで狭くすると、エラーが解消されるため、取り敢えず、範囲を狭くしてフライトさせました。本来なら1フライト数分で終わるところが、対策と細切れのフライトで1時間以上のロスとなりました。スマート農業ってなんでしょうか(笑)
ドローンあるある?
あって欲しくないですが、こういったトラブルはドローンの運用においては一定の確率で発生します。というのは、ドローンはドローン本体(ハードウェア)とそれを制御するソフトウェアで構成されます。また、今回のような調査はモバイルタブレットもそこに参戦してくるので、不安定要素がマシマシです。エンジニアの方ならお分かり頂けると思いますが、全ての機器構成を想定してソフトウェア開発を行なっても、実際にプログラムを走らせて検証というのはなかなか難しい状況です。なので、「8割くらいの機器で動くけど、2割くらいはダメかも。エラーが出たらパッチかアプデート対応」みたいな話は結構あります。対応していただければまだ良い方で放置されることも。。。そうかと思えば、接続に使うUSBケーブル変えたら動いた、という事もあります。ドローンは高性能なんですが、こういったソフト面での課題も抱えていて、おそらくはゼロにはならないでしょう。
今回はスケジュールに余裕があったので、残りの圃場は改めて、、、ということになりましたので、エラーの原因を探りつつ、使用機材の変更も考えています。
今回の舞台は岐阜県中津川市
今回は中津川市苗木地区での実験でした。生育に合わせて、今後も継続的に精密農業の実現に向けてデータを蓄積していきます。今回撮影したデータは、この企画に協力していただいている岐阜大学で解析され、農家へ提供される予定です。